
「プレトリアージ」
はじめて聞く言葉でした。
機会があって宮城県に行ってきました。
宮城県石巻赤十字病院の救急部長 石橋悟先生のお話を伺う機会をえました。
「トリアージ」とは災害などで多数の人が負傷した際、治療の優先順位を決め、振り分けを行うことです。
- 赤タグは緊急を要する
- 黄色タグはその次
- 緑タグはまだ大丈夫
- 黒タグは救命の見込なし…
この概念は多くの医療者にとって知るところとなっています。限られた医療資源を救命の可能性のある被災者へ振り向けるためのものです。
二年前の災害時の石巻赤十字病院ではプレトリアージが行われました。
プレとは「前段階の…」という意味です。つまりトリアージの前の段階で振り分けを行うことです。
この人は診療が必要か?診断を必要とするか?
当時石巻赤十字病院に多くの人が殺到しました。
「風雨から身を守りたい・・・」「空腹だ・・・」
待合室も診療の場と化していた現場では健康な人は病院への立ち入りをお断りせざるを得ない状況でした。
実際現場のスタッフからも「かわいそうだから助けたい…」などの声が上がったそうです。
しかし、残された資源が限られていたのと人が過密状態になることのリスクを考慮し、患者さんを優先することに決めたそうです。
この判断はとても勇気が必要と思われましたが英断だったと思われます。
私にこの判断ができるかどうか・・・・
体験話は貴重です。